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愛にできることはまだあるかい?「天気の子」 見てきたよ編 ネタバレあり

行ってきました。空まで。

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前作「君の名は。」は出遅れた感とそんなに新海誠追ってないしなあで行かずにテレビで見てちょっと後悔したので。

結論から言うとめちゃくちゃ良かったです。

 

何も持たず逃げるように東京へやってきた帆高とともに過ごす人々との生活の心地よさ。

序盤はひょんなことから帆高を助け住み込みで働かせてくれることになった胡散臭い社長の圭介とその部下夏美。

中盤からは本作のヒロイン陽菜と二人暮らしの弟天野凪との家族ともビジネスパートナーとも取れる関係性に頬が緩む。

 

極まった背景美術による雨と晴れの転換。

数ヶ月以上雨が止まない異常な天候により常に暗い印象を受ける映像に陽菜が祈り光を生み出す映像美は圧巻。

それに加えて前作から続くRADWIMPSのMVと言われるくらいビタビタにハマった音楽と映像もマッチする。

 

キャラクターもとても良かった。

いつもがむしゃらに頑張り続ける帆高。弟のために背伸びし周明るさを振りまく太陽のような陽菜。

ぶっきらぼうにも優しく見守る圭介と友達のような距離感の夏美の凸凹感と凪の子供らしくも少し進んだ雰囲気も素敵。

 

際どいバランスで保っていた平穏が崩れ滅びに向かっていくストーリー。

銃を発砲してしまった件で警察に追われ圭介にも見捨てられ帰る場所を失った穂高に追い打ちを掛けるように明かされる晴れ女の力の代償。空に連れて行かれ消えてしまう陽菜。捕まる帆高。晴れる世界。

メタ的に見れば雨が上がるといえばストーリーが好転した際に起こりがちな演出で事実世界的には歓迎されているのだが穂高視点では悲劇でしかない。

頭がおかしくなったと思われようと陽菜を助けるために全てをなげうち走る帆高。

陽菜のために特別な能力もない4人が自分のできる精一杯の範囲で駆け回る姿は涙腺に来た。

常識的な大人として止めに入った圭介を振り払い実銃と知らずに衝動的に引き金を引いた一発目と違い威嚇とはいえ明確な帆高の意志で引き金を引く対比も良かった。

世界なんかより共に生きたいと願う帆高に呼応する陽菜。空から抜け出すと同時に雨が降り始め、後に東京は水没。

シーンだけ抜き出すとバッドエンドのようですが帆高達にとっての最良のトゥルーエンドでしょう。

水没した東京でも順応して生きる人達など帆高の選択にも多少の救いを見せてくれる計らいも。

圭介の掛ける世界なんて元々狂ってるという言葉も無責任なようで思いやる心が見えて好きです。

ラストの力を失ってもなお空に祈り続ける陽菜に再開でもう100点だなと。

 

 

見てよかったです。

 

 

瀧と三葉が日常を生きているシーンもじんわりと来ました。